SHINOBAZUコラム66
2003.5.13

 画廊では5月12日から24日まで、池田満寿夫へのオマージュの7回目として「MASUO&JAPAN」を開催します。
 今回は、画廊でこれまであまり展示する機会のなかった陶芸作品をはじめ、陶芸の制作を始めてから作られたリトグラフ、書、墨によるドローイングなど<日本回帰>を感じさせる作品を展示しています。
 今展の開催にあわせて記念図録を出版しましたが、画廊主がそこに寄せたメッセージをご紹介します。

池田満寿夫と陶芸

荒井一章
 
 池田満寿夫がよくかいた書に「女は海 男は舟」というのがある。彼はこれを書いてはニヤリとする。彼の生きざまを見事に表現したことばだと思うからだ。

 池田は1983年、陶芸と出会い熱中していく。伝統工芸としての陶芸の世界では<ロクロ10年>といわれている。技術を習得することがすべてなのだ。そんなことには目もくれず、ひたすら練って造るつくる。琳派が加わり、般若心経も合体する。緊迫感溢れるMASUOオブジェの数々が誕生するのだ。

 まだ池田満寿夫が有名になって間もない頃、アトリエを訪ねた私に不思議な形の自家製ギョーザなる物をごちそうしてくれた。ノリ巻きのような皮を巻いた細長いものだった。これを作る手つきが、私にはそのまま陶芸につながっていったように思えるのだ。天才池田満寿夫の手にかかると、たちまちにして陶土は魅力あるオブジェに変身してしまう。

 <画廊企画・オマージュ池田満寿夫>も7回目を迎える。今回は「池田満寿夫と日本」がテーマである。楽しみながら池田が晩年たどり着いた"日本回帰"にふれてみたいと思う。

(あらいかずあき/画廊主)

記念図録「MASUO&JAPAN」(2003年・不忍画廊刊、限定700部・32頁)は、通信販売も承っています。
(\1,000+送料\300)ご希望の方はメール、お電話、FAXで画廊にお申し込みください。


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