|
SHINOBAZUコラム96
2005.3.15
池田満寿夫×ヴォルス展について
荒井一章
平成17年3月8日、池田満寿夫の8回目の命日をむかえた。
信州の高校のクラスメートでもあった満寿夫の命日には熱海の墓を訪ねるのが長年の行事になっている。
ことしは、同級生の歌人佐藤芳正氏、インキ会社役員定年後、多摩美大講師の松橋冠二氏と三人で墓参りに出かけた。不思議なことだが、天気の悪かった日に当たったことはない。この日も陽光にかがやいて暑いくらいの陽気だった。
自作のオブジェ作品の墓はゴールド、黒っぽい墓石群の中でピカピカに反射してまばゆい。そして目立つ。探す必要はないのだ。ここに居るぞと手をあげているのだ。
タクシーを待たせ、運転手氏にシャッターを押してもらうのも毎年のならいである。帰途、MOA美術館の下、新幹線トンネル上の旧邸に寄って貰う。先日の静岡新聞によると間もなく熱海市が改修工事を行い、池田満寿夫記念館として一般に開放されるとのこと、熱海にまた名所ができる。
不忍画廊は毎年、この命日をはさんで、何らかの池田作品展を開いている。今年は「池田満寿夫×ヴォルス」である。ヴォルス(1913〜1951)は池田のデビューに一番力添えをしたヴォルス研究家ヴィル・グローマン氏(東京ビエンナーレ審査員)にちなんで、池田とヴォルスの接点を見る企画展でもある。
ヴォルスの震えるようなドライポイントの線が1960年代の池田の作品の中にも受け入られ、ヒントになっていることがわかる。
60年代の池田作品の魅力の源を知る、楽しい企画展だと思うので、お出かけ下さい。
(展示は3月26日まで)
(あらいかずあき/画廊主)
TOPページへ
|